液体タイプは、物体の表面に塗布、あるいは中型成形や空洞に重鎮することで電波を吸収します。
製品によって使用方法は異なります。表面電流を抑制でき、多層皮膜にして減衰効果を高めることも可能です。
反射要因である複合・表面に対して減衰効果がある製品や、鏡面に対して減衰効果がある製品など、製品によって性質が異なるので注意が必要です。
液体タイプと一口にいっても、エキポシ樹脂を使用した製品や、シリコン・ラバーになる製品などがあります。
エキポシ系の製品の場合は、室温を少し上回る温度で硬化させ、温度を75℃くらいまで上昇させて硬化を促進させます。硬化させてシリコン・ラバーになる製品は、硬化しても伸縮復元性があるので物体に合わせて変形が可能です。
液体タイプは円錐やピラミッド型、くさび型に注型成形したり、空洞充填や表面塗布に用いたりできるため、幅広い業界に対応します。
自動車業界や研究施設、医療機関やドローン、教育機関や建設業界などで活用できます。起伏のある面に合うように変形や塗布が行えるので、様々な物体に塗布して反射を抑えることが可能です。
シリコン・ラバーに硬化する液体タイプの電波吸収体の場合、製品によっては対応周波数が1.5・3.0・8.6・10GHzのものもあります。
この吸収性能の評価は導波管法とNRLアーチ法で、裏面が金属の場合の測定です。あくまでも代表値ですが、狭帯域の電波を吸収できます。
液体タイプは伸縮復元性が高いので、衝撃によって損傷を受ける心配がありません。液体型電波吸収体の注入硬化物や型込形成品に塗布して皮膜すれば、より強化することが可能です。
液体型電波吸収体の寿命を公開しているメーカーは見つかりませんでしたが、素材として使われているエキポシ樹脂などは30年以上の寿命がある(編集チーム調べ、2024年4月調査時点)といわれているため、良好な使用環境下においては長く電波吸収体性能を維持できるでしょう。
なおこのサイトでは、おすすめの電波吸収体メーカーを用途別に紹介しています。特徴や製品例なども掲載しているので、電波吸収体を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
6G領域の通信端末の評価や、軍事産業でも使える難燃性製品など、新たな製品規格の研究開発に精通。
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