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シート型電波吸収体

シート型電波吸収体「Sシリーズ」の画像

画像引用元:アクセス公式HP http://access-d.co.jp/products/s.html

シートタイプの形状・特徴

シート状の薄型につくられた電波吸収体です。1mmを下回る厚みの製品もあり、軽くて接着しやすいことから、粘着テープやクロロプレン系接着材などで貼り付けて使用できます。

垂直面や天井には釘やフック金物で取り付けることも可能です。製品によっては着脱できるように、取付面と吸収体裏面に面フェスナーを付けられます。

シートタイプに使用されている素材

シートタイプにはゴム製・ポリエステル樹脂製・不織布製などがあります。

ゴムを基材に使ったものとしては、磁気損失により電波のエネルギーを吸収するタイプのセンダスト(鱗片状磁性金属)やフェライトが練り込まれている製品や、反射波の位相差により電波のエネルギーを吸収するタイプのカルボニル鉄が使用されている製品があります。

製品によっては、シリコーン樹脂などに金属や金属酸化物の粒子を練り込んだシートもあります。2023年8月には東レがナノ積層技術を活用したポリエステル製シートを開発(※)しました。金属を使わない製品も登場しています。

参照元:日経クロステック公式HP(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01537/00908/)

シートタイプのおもな用途・業界

シートタイプの電波吸収体が使用されているのは、主に電子機器・通信・自動車などです。家電の筐体内部や基盤などに用いて輻射ノイズなどを低減させています。

他にも、通信のノイズ低減目的で、航空機や船舶の無線などにも使用されています。薄さを利用して、自動車の自動安全走行システムのミリ波レーダーに用いられるケースも少なくありません。

シートタイプが対応している周波数帯

ピラミッドタイプと比べると周波数対応域が狭いですが、狭帯域・広帯域用と豊富なラインナップが揃っています。

製品によっては超狭帯域の2~50GHzの周波数の電波の吸収に対応していたり、厚みを変えること数百MHz~300GHzに対応できたりと吸収性能はピンキリです。

シートタイプのメンテナンスと寿命

使用環境により寿命が変動しますが、製品により30~40年にわたり性能を維持できます(※)。吸収体が水・油に触れる環境の場合は、耐水性や耐候性のある製品を選定してみてください。

また、使用時は規定温度を守ることが大切です。規定温度を超えるような特殊な高温状況下で使用した場合、吸収体の表面に結露などができ特性にも影響が出る恐れがあります。

※参照元:日経クロステック公式HP(https://xtech.nikkei.com/dm/article/HONSHI/20060110/112207/)

用途別の電波吸収体メーカーをチェック

なおこのサイトでは、おすすめの電波吸収体メーカーを用途別に紹介しています。特徴や製品例なども掲載しているので、電波吸収体を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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