電波吸収体の価格相場は1個あたり2,000~30,000円(編集チーム調べ、2024年4月調査時点)とかなり開きがあり、材質・性能・サイズ・用途によっても値段が変わります。ここでは、価格に影響を与える要因について解説します。
電波吸収体は、ウレタン・フェライト・セラミック・グラスウール・ゴム・ポリエステル樹脂・不織布・発泡ポリエチレン・発泡スチロール・エキポシ樹脂など様々な素材で製造されています。
ウレタン製はコストパフォーマンスが高く、燃焼リスクのないセラミックなどは価格が高くなる傾向にあります。
また、ラバーコーティングや発泡ポリエチレンシートで外装するなどして、耐久性や耐候性、耐水性などを持たせた製品も高価です。
電波吸収体は凹凸のないシートタイプから、ピラミッド型やウェッジ型のような凹凸のあるタイプ、物体に塗布する液体タイプや歩行路として活用できるタイプまで形状は様々です。
電波暗室や測定する設備にあわせて形状を変更できる製品が多いですが、複雑な形状や大型の製品は高額になる傾向があります。
電波吸収体は屋外設置・屋内設置できる製品があり、使用環境下によって必要な性能が異なるため、性能を付加しているほど価格が高くなります。
付加されている性能としては難燃性・耐候性・耐久性・耐水性・帯電性など様々あり、使用環境に応じて選択しましょう。また、電磁波にはマイクロ波・ミリ波・テラヘルツ波などがありますが、対応周波数帯によっては価格が高額になります。
大量購入する場合は、価格交渉ができるケースもあります。大規模な電波暗室を設置するなど、大量に電波吸収体が必要となる場合はメーカーに相談してみてください。
また、測定設備にあわせて特殊な形状にするなどカスタマイズが必要な場合は、規格品よりも価格が高くなるのが一般的です。
メーカーブランドや供給地域によって価格が変動する恐れがあります。国産は海外産と比べて高価になるケースもありますが、拠点が国内にあるため、万が一の際の修理やメンテナンスを頼みやすいです。初めて導入する方でも安心感があります。
なおこのサイトでは、おすすめの電波吸収体メーカーを用途別に紹介しています。特徴や製品例なども掲載しているので、電波吸収体を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
6G領域の通信端末の評価や、軍事産業でも使える難燃性製品など、新たな製品規格の研究開発に精通。
屋外や真空環境での使用など、特殊な用途での電波吸収体の試作や制作についても相談できます。
また、電波暗室の建設についてもノウハウも豊富です。
電磁波環境トータルソリューションカンパニーとして、暗室用の電波吸収体のほか、磁性シート、電磁波ノイズ抑制シート、シールド材の取り扱いも豊富です。
磁性シートは、高い磁気シールド効果 (µ'=50)を維持しつつ、磁束の減衰を極力無くす構造を実現しています。
EMC試験に関する高い専門性とノウハウから、適切な製品選びや試験環境構築の相談ができます。
電波暗室業界のパイオニア的存在として豊富な施工実績を誇り、先進的な技術を取り入れたEMC試験所も開設。
2024/3/28時点「電波吸収体 メーカー」で調べた際、最終ページまでの検索結果上の公式HPで電波吸収体の取り扱いを確認できたメーカー13社13社を調査。そのうち、用途別
に複数シリーズの電波吸収体を製造・販売している企業6社から以下の条件により3社を選定。
・E&Cエンジニアリング:6G帯にも対応できる電波吸収体の自社製造を行っている
・新日本電波吸収体:電磁波ノイズ抑制製品について最も多くのラインナップがある
・TDK:国際基準を満たしたEMC試験所を開設し、車載機器のEMC測定の試験所認定を取得している