ウェッジタイプは、くさびの形をしている山形の電波吸収体です。ピラミッドタイプと似ていますが、平行に入射してくる電波を吸収するために活用されています。
テーパー型の電波暗室の場合は、テーパーに沿って電波が伝搬するため、垂直入射や斜め入射の電波とは異なる製品を使用する必要があります。
基材には発泡ポリエチレンやフェライト、発泡スチロール、ウレタン製などが使われています。
内部のウレタンを発泡ポリエチレンシートで外装した製品もあり、独立気泡で防水性・耐候性が向上します。フェライトは参加鉄と2価の金属酸化物M2Oを混合し、高温で焼結しているため化学的安定性が高く、複素比透磁率の経年変化が少ない素材です。
発泡スチロールは水に強い材質ですが、水分を含むと変質する恐れがあります。ウレタン製は広帯域に対応できるので、マイクロ波・ミリ波などの電波吸収に活用されています。
テーパー型電波暗室によく用いられている電波吸収体です。家電、自動車業界、通信や航空、防衛などで活用されています。テーパー型電波暗室の導入といっしょに施工されるケースが多いといえます。
大型の電波暗室や複雑な形状の電波暗室などにも活用が可能です。
ピラミッドタイプと同じく広帯域の周波数の電波吸収に対応しています。製品によっては125MHz~18GHzまで対応できます。低周波域から高周波域まで網羅しています。
厚みがある方が広帯域の電波の吸収が可能です。環境によって天井・床・壁・ドアなど電波の反射を抑えたい箇所に設置できます。
使用環境にもよりますが、製品によっては25年以上にわたって吸収性能を維持できるものもあります。
ウレタンフォーム製などは柔軟性がある分、使用箇所によっては劣化が早まる恐れがあるため、ドアなど稼働の多い場所には耐久性の高い製品の使用が向いています。
耐久性を高めた製品としてラバーコーティングしたものなども販売されているので、使用環境に合わせて選定してみてください。
なおこのサイトでは、おすすめの電波吸収体メーカーを用途別に紹介しています。特徴や製品例なども掲載しているので、電波吸収体を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
6G領域の通信端末の評価や、軍事産業でも使える難燃性製品など、新たな製品規格の研究開発に精通。
屋外や真空環境での使用など、特殊な用途での電波吸収体の試作や制作についても相談できます。
また、電波暗室の建設についてもノウハウも豊富です。
電磁波環境トータルソリューションカンパニーとして、暗室用の電波吸収体のほか、磁性シート、電磁波ノイズ抑制シート、シールド材の取り扱いも豊富です。
磁性シートは、高い磁気シールド効果 (µ'=50)を維持しつつ、磁束の減衰を極力無くす構造を実現しています。
EMC試験に関する高い専門性とノウハウから、適切な製品選びや試験環境構築の相談ができます。
電波暗室業界のパイオニア的存在として豊富な施工実績を誇り、先進的な技術を取り入れたEMC試験所も開設。
2024/3/28時点「電波吸収体 メーカー」で調べた際、最終ページまでの検索結果上の公式HPで電波吸収体の取り扱いを確認できたメーカー13社13社を調査。そのうち、用途別
に複数シリーズの電波吸収体を製造・販売している企業6社から以下の条件により3社を選定。
・E&Cエンジニアリング:6G帯にも対応できる電波吸収体の自社製造を行っている
・新日本電波吸収体:電磁波ノイズ抑制製品について最も多くのラインナップがある
・TDK:国際基準を満たしたEMC試験所を開設し、車載機器のEMC測定の試験所認定を取得している