ピラミッドタイプは、ピラミッドのような突起物がついているのが特徴です。
ピラミッドの山の高さで吸収できる下限周波数・透磁率・誘電率が変えられるため、広帯域の電波吸収したいときに向いています。垂直入射だけでなく、広範囲の入射角に対して吸収性能を誇ります。
狭帯域の電波を吸収できるフラットタイプの電波吸収体と比べでも吸収性能が高く、材質により高電力の電波に対しても用いることが可能です。
一般的なのは、コストパフォーマンスが高いウレタン製です。ウレタン製は数MHz~110GHzくらいの周波数帯域を吸収できるため、マイクロ波やミリ波を吸収する目的で活用されています。
製品によってはフェライトの素材を使っており、低い周波数帯域を吸収できるのが特徴です。
他にもセラミック製やグラスウール製で、熱分解による可燃ガス・毒ガスの発生リスクがなく、燃料の心配がない製品も販売されています。
ピラミッド型は前方錯乱・後方錯乱の減少に用いられるので、電波暗室に活用されるケースが多いでしょう。
有機物ではなく、グラスウールなど無機物で製造された電波吸収体なら高電力の電波に対応できます。電波暗室は幅広い業界で使われており、通信・自動車・教育機関・研究施設・建設・医療・ドローンなどで活用されています。
ピラミッド型対応している周波数帯域は広く、30MHz~110GHz程度まで対応している製品が多いといえます。
ピラミッドの高さによって吸収できる下限周波数を変えられるので、メーカーによっては要望に応じたサイズに仕上げることも可能です。
反射はやや大きくなりますが、試験体の設置をするための歩行路として用いることができる歩行路用電波吸収体もあります。
管理された環境下で扱う場合に、25年以上持つ製品もあります。ただし、どの製品においても表面劣化により粉塵が発生したり、吸収性が低下したりする恐れはあります。
使用方法によって施設の修理やアップグレードなどメンテナンスに関する相談を購入・施工した店舗が受け付けている場合もあるので、ぜひ問い合わせてみてください。
なおこのサイトでは、おすすめの電波吸収体メーカーを用途別に紹介しています。特徴や製品例なども掲載しているので、電波吸収体を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
6G領域の通信端末の評価や、軍事産業でも使える難燃性製品など、新たな製品規格の研究開発に精通。
屋外や真空環境での使用など、特殊な用途での電波吸収体の試作や制作についても相談できます。
また、電波暗室の建設についてもノウハウも豊富です。
電磁波環境トータルソリューションカンパニーとして、暗室用の電波吸収体のほか、磁性シート、電磁波ノイズ抑制シート、シールド材の取り扱いも豊富です。
磁性シートは、高い磁気シールド効果 (µ'=50)を維持しつつ、磁束の減衰を極力無くす構造を実現しています。
EMC試験に関する高い専門性とノウハウから、適切な製品選びや試験環境構築の相談ができます。
電波暗室業界のパイオニア的存在として豊富な施工実績を誇り、先進的な技術を取り入れたEMC試験所も開設。
2024/3/28時点「電波吸収体 メーカー」で調べた際、最終ページまでの検索結果上の公式HPで電波吸収体の取り扱いを確認できたメーカー13社13社を調査。そのうち、用途別
に複数シリーズの電波吸収体を製造・販売している企業6社から以下の条件により3社を選定。
・E&Cエンジニアリング:6G帯にも対応できる電波吸収体の自社製造を行っている
・新日本電波吸収体:電磁波ノイズ抑制製品について最も多くのラインナップがある
・TDK:国際基準を満たしたEMC試験所を開設し、車載機器のEMC測定の試験所認定を取得している