電波吸収体の吸収性能を維持するには、適切なお手入れとメンテナンスが必要になります。ここでは、電波吸収体の手入れ方法を解説します。
電波吸収体は、使用環境によっては水・オイル・ほこりなどが付着する恐れがあります。水分を含んだり、オイルが付着したりして吸収性能が低下する可能性があるので注意が必要です。電波吸収体が汚れた際は水を含ませた柔らかい布や、乾いた布でふき取ってください。
ただし、製品によっては劣化を早めてしまうリスクがあるため、必ずメーカーに確認したうえで実施しましょう。電子吸収体によってはゴムなどの素材でつくられているものもあり、ベンジンやシンナー、クリーナーなどで拭くと特性が変化する恐れがあるので気をつけてください。
電波吸収体を使用する際は、温度や湿度管理を行い適切な環境下で利用してください。規定温度を超えるような特殊な高温の環境で使用した際は、電波吸収体の表面に結露ができて水分を含むなど、劣化を早めたり、特性に変化を与えたりする要因になります。
電波吸収体を使用する際は、定期的に表面やエッジの損傷・劣化具合を確認しましょう。高温環境下などで使用した場合、使用素材の熱膨張率の違いやゆがみによるひびや剥がれができる恐れもあります。
損傷や劣化がみられる際は、購入・施工を依頼したメーカーまでメンテナンスを相談してみてください。状況によっては交換が必要な場合もあります。
電波吸収体を保管する際は、購入したメーカーが推奨する方法で適切な保管管理を行いましょう。温度や湿度による影響を受けて性質が変化する恐れがあるので、直射日光や高温多湿な場所での保管は避けましょう。
また、摩擦による損傷などを防ぐために、包装材料などで保護して保管しておくことが望ましいといえます。とはいえ、長期保管は劣化する恐れがあるので、大量に使用する必要がない場合は、小ロットで導入できるメーカーの利用も検討してみてください。
電波吸収体は長く使える製品が多いですが、使用環境によって寿命は変わります。専門家に定期的に評価してもらい、劣化具合を把握しておくことが大切です。必要に応じてメンテナンス、あるいは交換を行い、電波吸収性能を維持できるように心がけましょう。特に測定試験を行う場合など、電波吸収性能を高めたい場合では定期的なメンテナンスが重要になります。
なおこのサイトでは、おすすめの電波吸収体メーカーを用途別に紹介しています。特徴や製品例なども掲載しているので、電波吸収体を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
6G領域の通信端末の評価や、軍事産業でも使える難燃性製品など、新たな製品規格の研究開発に精通。
屋外や真空環境での使用など、特殊な用途での電波吸収体の試作や制作についても相談できます。
また、電波暗室の建設についてもノウハウも豊富です。
電磁波環境トータルソリューションカンパニーとして、暗室用の電波吸収体のほか、磁性シート、電磁波ノイズ抑制シート、シールド材の取り扱いも豊富です。
磁性シートは、高い磁気シールド効果 (µ'=50)を維持しつつ、磁束の減衰を極力無くす構造を実現しています。
EMC試験に関する高い専門性とノウハウから、適切な製品選びや試験環境構築の相談ができます。
電波暗室業界のパイオニア的存在として豊富な施工実績を誇り、先進的な技術を取り入れたEMC試験所も開設。
2024/3/28時点「電波吸収体 メーカー」で調べた際、最終ページまでの検索結果上の公式HPで電波吸収体の取り扱いを確認できたメーカー13社13社を調査。そのうち、用途別
に複数シリーズの電波吸収体を製造・販売している企業6社から以下の条件により3社を選定。
・E&Cエンジニアリング:6G帯にも対応できる電波吸収体の自社製造を行っている
・新日本電波吸収体:電磁波ノイズ抑制製品について最も多くのラインナップがある
・TDK:国際基準を満たしたEMC試験所を開設し、車載機器のEMC測定の試験所認定を取得している