日々、目まぐるしく発展している携帯/スマートフォン業界。最近では、「5G」という単語が広く浸透し、テレビCMでも頻繁に目にするようになりました。この業界ではまさに無線通信が肝となっており、そういった試験の必要性は非常に高いと言えます。とりわけ基地局の整備については、全国レベルでの5G対応に向けて、急ピッチで進められています。
電波暗室が使用される主な目的としては以下の2通り。
一般的に、アンテナや無線通信の特性を測定するためには、遠方界(Far Field)で測定を行う必要があります。しかし、アンテナから遠ざかるとともにアンテナサイズの影響は大きくなり、計測システムも大型になります。その分、サイズの大きい電波暗室が必要になるのです。
その際には、NF変換(Near to Far 変換)を活用することで、コンパクトな測定システムを実現することが可能。 NF変換とは、アンテナの近傍界で測定したデータを所定の演算によって、遠方界のデータに変換する技術。
NTTdocomoは、次世代の移動通信システムとして「6G」の研究開発を進めていると発表している。5Gの特長である「高速・大容量」、「低遅延」、「多数接続」といった性能を高めるとともに、「空・海・宇宙への通信エリア拡大」、「超低消費電力・低コストの通信実現」、「産業向け用途における超高信頼通信」など、移動通信システムにおける新たな技術領域へも挑戦するとしている。
5Gや6Gにはそれぞれミリ波帯、テラ波帯といった周波数帯が使用され、当然新しい周波数帯での製品開発ともなれば、試験が必要。スマートフォンの機器自体の試験に加え、5Gの基地局整備にともなった試験も必要。とりわけ基地局の試験・整備については現在、急ピッチで進められている。
アンテナ特性や無線通信特性を測定するためには、以下の2通りがあります。
電波暗室を導入するにあたって最初に考えるべきなのは、購入にするかレンタルにするかということ。電波暗室の施工には5,000万~10億円という規模の予算が必要となります。購入となった場合は、計測システムを持っているかどうかで選ぶべき企業が変わってくる点にも注意が必要です。
自社の状況別に3つの企業を紹介していますので、ぜひ参考になさってください。
引用元:マイクロウェーブ ファクトリー公式HP
(https://www.mwf.co.jp/)
電波暗室だけではなく、電波暗室に必須の"計測システム"もまとめて提供してくれる会社。
調整やコミュニケーションの手間が減少し、導入期間の短縮が期待できます。
引用元:TDK公式HP
(https://www.tdk.com/ja/index.html)
電波暗室だけを増設したい会社におすすめ。
既存のメーカーの製品保守やメンテナンスにも対応をしており、施工実績も豊富なメーカー(※)です。
引用元:テュフラインランドジャパン公式HP
(https://www.tuv.com/japan/jp/)
大規模な生産をしない場合や、予算確保が困難な場合はレンタルがおすすめ。
EMC試験だけでなく、アンテナ計測など多種多様な試験を行える体制を整えております。
【選定条件】Google検索「電波暗室」で表示された上位22社を調査(2022年3月11日時点)。それぞれ以下の条件で選定。
・電波暗室を初めて導入するなら:唯一、グループ会社内で電波暗室と計測システムの両方を提供している企業
・今ある電波暗室を増室したいなら:既存の電波暗室の補修やメンテナンスに対応しており、なおかつ公式HPに掲載されている電波暗室の施工実績数が一番多い企業(累計1,200基)(2022年3月調査時点)
・購入するほどの費用帯効果を見込めないなら:電波暗室のレンタルを行っている企業の中で、唯一アンテナ計測、EMCの両方のレンタルが可能