日々、目まぐるしく進展している無線通信の利活用。当然、大学をはじめとする、各種研究機関においては電波に関する専門的な試験を行う場合も多い。大学内の電波暗室については、おおむね学内の研究への活用が主ではありますが、一般企業などへレンタルを行っている場合も散見されます。
以下では、実際に大学内で導入されている電波暗室を紹介していきます。
東京都立大学では、2020年度に南大沢キャンパスおよび、日野キャンパスにローカル5G環境を整備。この環境を活用した研究・実証実験を開始しているという。これらは、東京都が策定した「“未来の東京”戦略」の取り組みの一環として進めている事業。この事業の中で、2020年度より施工を進めていた日野キャンパスの電波暗室を2021年7月に竣工。同年8月より利用を開始している。
同電波暗室は、なんと1996年度に導入されたもの。電波科学に関する様々な研究に活用されてきました。特に、大電力マイクロ波応用(マイクロ波無線電力伝送実験・マイクロ波プロセッシング実験)などにも対応できるよう、1W/m2以上の耐電力を持つ、高耐電力電波吸収体を使用。
様々なマイクロ波発振/増幅器や、マイクロ波測定器と組み合わせながら、マイクロ波に関する応用研究を行うことが可能。そういったハイスペックな電波暗室なだけに、様々な研究機関や大学・企業が利用しています。
電波暗室を導入するにあたって最初に考えるべきなのは、購入にするかレンタルにするかということ。電波暗室の施工には5,000万~10億円という規模の予算が必要となります。購入となった場合は、計測システムを持っているかどうかで選ぶべき企業が変わってくる点にも注意が必要です。
自社の状況別に3つの企業を紹介していますので、ぜひ参考になさってください。
電波暗室だけではなく、電波暗室に必須の"計測システム"もまとめて提供してくれる会社。
調整やコミュニケーションの手間が減少し、導入期間の短縮が期待できます。
電波暗室だけを増設したい会社におすすめ。
既存のメーカーの製品保守やメンテナンスにも対応をしており、施工実績も豊富なメーカー(※)です。
大規模な生産をしない場合や、予算確保が困難な場合はレンタルがおすすめ。
EMC試験だけでなく、アンテナ計測など多種多様な試験を行える体制を整えております。
【選定条件】Google検索「電波暗室」で表示された上位22社を調査(2022年3月11日時点)。それぞれ以下の条件で選定。
・電波暗室を初めて導入するなら:唯一、グループ会社内で電波暗室と計測システムの両方を提供している企業
・今ある電波暗室を増室したいなら:既存の電波暗室の補修やメンテナンスに対応しており、なおかつ公式HPに掲載されている電波暗室の施工実績数が一番多い企業(累計1,200基)(2022年3月調査時点)
・購入するほどの費用帯効果を見込めないなら:電波暗室のレンタルを行っている企業の中で、唯一アンテナ計測、EMCの両方のレンタルが可能