無線通信の利用は目まぐるしく広がる昨今。普段の生活においても、自動運転や5G/6Gという言葉を耳にする機会は増えているでしょう。そういった電波に関する製品開発には、「電波暗室」と呼ばれる特殊な製品内での実験が必要。そこでこのサイトでは、5G(ミリ波)/6G(テラ波)の電波試験にピッタリな電波暗室を提供している、マイクロウェーブ ファクトリー株式会社について紹介していきます。
電波暗室とは、外部からの電磁波の影響を受けず、なおかつ外部にも電磁波を漏らさない部屋のこと。部屋の内部には、実験中に部屋の中で電磁波が反射しない様、“電波吸収体”が張り付けられています。
その利用方法は以下の2種類に分けられます。
スマートフォン、自動車、軍事・防衛、家電・電子機器、医療といったさまざまな分野で活用されている電波暗室ですが、以下では、「アンテナ測定」の中でも、自動車業界における活用例をピックアップしてご紹介します。
自動車の安全性を日々追求する自動車メーカー。中でも、ドライバーの安全性を支援するシステムは、世界中で開発が行われています。従来は「ドライバーをサポートすることで事故を未然に防ぐ」というものが安全性の形でした。しかし近年の自動車業界においては、「自動車が自律的に周囲の状況を検知し、事故を回避する」という形へ進化しています。
そういった“自律的な事故回避”を実現するにあたって、近年着目されているものに、ADAS(先進運転支援システム)というものがあります。ADASとは、自動車の安全性を高めるためのシステム。自律的に周囲の状況を検知することで事故を回避できるシステムの総称。
以下では、ADASの中でも特に注目されている、「AEBS(衝突被害軽減ブレーキ)」「LKAS(車線逸脱防止システム)」という2つのシステムに着目して解説します。
AEBSでは、自動車の進行方向にミリ波のレーダーを照射。対象物に反射させることで、物体の位置や距離、速度を測定しています。2010年ごろから国内の市販車にも搭載され始めており、AEBSについては2021年の新車からは搭載が義務化。それほどまでに、ミリ波の恩恵は日常に溶け込んでいるのです(※)。
これらはいわゆる“自動運転”の必須要件。自動運転技術が発展していく中で、その根底を支える様々な安全システムは、電波暗室による度重なる試験の上に成り立っています。
ではそういった、電波用いた実験や製品の開発はどのように行っているのでしょうか。
当然、走行中の安全システムを開発するにあたっては、走行しながらの実験が必要です。しかし、製品開発期間中に何度も走行環境を整備し、計測・検証を繰り返すのは極めて非効率。当然大きなコストがかかるうえ、計測状況を一定に保つのは至難の業です。
そういった際に活用されるのが電波暗室。電波暗室内では、屋外での走行環境を模した状況を作り出すことが可能。安定した実験環境を用意できるのです。
計測環境は、電波暗室専用の計測システムで管理。同じ状況を何度も再現して実験できるほか、実際の道路では珍しい状況での実験も気軽に再現し、実験することができるのです。このような電波暗室の活用により。性能や安全性能を高めた製品の効率的な開発を実現しているのです。
電波に関する試験をご検討中の企業担当者に向けて、マイクロウェーブ ファクトリーの電波暗室の3つの特徴を紹介していきます。
電波暗室の利用するためには、電波を計測するためのシステムが必要となります。しかし従来は、電波暗室と計測システムの両方を提供できる企業がいなかったため、それぞれを別の企業から調達するのが一般的でした。
一方、マイクロウェーブファクトリーは、グループ会社のE&Cエンジニアリングとともに電波暗室と計測システムを同時提供。別々に調達する場合よりもコストを抑えられ、調達もしやすいのが特徴です。また万が一、不具合やトラブルが発生した場合に、電波暗室と計測システムの調達元が別々の企業だと、責任の所在が不明瞭になりがち。その点でも、スムーズな対応が期待できます。
5Gや6Gをはじめとする電波に関するコンサルティングを行うマイクロウェーブ ファクトリー。自社のノウハウを活かした自社製品の開発にも力を入れており、中でも、6G(テラヘルツ波)に対応した電波吸収体を唯一(2022年3月調査時点)製造できるほどの技術を持っています。
同社は拓殖大学内産業連携センター内にラボを所有。施設内にはマイクロ波や、ミリ波、リバブレーションチャンバなどの試験に対応した設備が用意されているほか、専門スタッフが測定までしっかりサポート。 無線機器開発の支援体制も整っており、端末開発の経験を持つスタッフが製品開発もバックアップしてくれます。同ラボでは、電波暗室と計測システムを同時に利用できるため、導入前にその性能を評価することが可能です。
社名 | マイクロウェーブ ファクトリー株式会社 |
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本社所在地 | 神奈川県横浜市港北区新横浜3-18-3 新横浜KSビル7F |
電話番号 | 045-594-6639 |
URL | https://www.mwf.co.jp/ |